パリ地域整備基本計画(SDAURP)は、1976年、1994年に改訂されたが、引続きニュータウンをパリ大都市圏整備の有力な手段と位置づけている。ここで、フランスのニュータウンの自立性概念について触れてみる。まず、立地場所がロンドンのニュータウンと比べ都心から約20km圏と近くに位置していることから、イギリスのようにニュータウン内に限定した雇用や商業・業務等の都市的サービスの充足性を必ずしも追究しておらず、パリとの相互流動性を多分に意識した緩い目標となっているように思われる。しかしながら、各ニュータウン共開発面積が4、000から15、000ha、計画人口が数十万人と極めて大規模であり、昼間人口も7から16万人と大量の雇用人口を受け入れており、雇用指数(雇用人口/夜間人口×0、5)も開発の遅れているムーラン・セナール(MelunからSenart)を除いては80から100%とイギリスとほぼ同様の水準となっている。一方、このうちニュータウンに住みかつ働く割合では、ムーランの27%からセルジーの52%まで概ね40%前後となっており、パリとの接近性からくる相互流動性の高さがうかがえる。