新規参入者が保険市場に対して新しいルールを持ち込むことの注目すべき影響は、「顧客(保険契約者)が賢くなる」ということである。新規参入者は市場に対して新しいルールを持ち込みはするが、必ずしもそれによって成功するわけではない。つまり、保険のシェアを大きく取るとか、当初から大々的な収益をあげるといったことは、一部の例外を除くと現実にはあまり起きていない。このような直接的な影響よりも、むしろ、顧客である保険契約者が多様な選択肢に気づいて賢くなること、そしてその影響に注目すべきである。賢くなった消賞者は、新規参入者によって提示される新しい選択肢にすぐに飛びつくかというと、必ずしもそうではない。むしろ、その影響は、自分かいま契約している保険会社に対して、自分の知った新しいルールを要求するという行動となって現れてくる。具体的に言えば、「直接販売の自動車保険は月額三〇%安いと言っているが、なぜ、いま自分の契約している保険は安くならないのか」といったニーズを、従来のルールに従って保険を販売している既存の保険会社に突きつけるようになる。要求された保険会社は、その要求に応えないと契約を維持できないので、旧来のルールにしがみついてばかりもいられなくなる。これが、新ルールがもたらす、もっとも大きな影響なのである。
[参考]
自動車保険市場オフィシャルサイト
http://auto.hokende.com/
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