半アメリカ流を貫いた創設者

2011-12-09

かつてのトヨタ生産方式の真髄、また、その真実はどこにあったのか、今あらためてトヨタの過去を振り返りつつ、知られざるトヨタ生産方式の一面を探ってみるのも参考のために無意味ではなかろう。それは、語られざるトヨタの歴史でもある。神話は後からついてくるさて、トヨタが、戦後の混乱期を乗り切って、しかも自動車王国アメリカのビッグスリーに追いつき、追い越すほどにまで成長発展してきたのは、日本の戦後の高度成長という背景もさることながら、トヨタ自動車の創設者の先見力、その後の経営陣の力量、加えて、あるときからトヨタが独自に築き上げてきたトヨタ生産方式などに負うところがきわめて大きい。

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よく知られるように、トヨタ生産方式は、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)やフォードとは、逆発想のものづくりを特徴にしてきた。つまり、アメリカ流は、大量生産をペースにしてきたのに対し、トヨタ生産方式の場合は多品種少量生産への対応を重視してきた。「少量生産」というと、何を基準にして少量なのかが問われるので、トヨタ生産方式では「多品種限量生産」、つまり。限られた量にいかに対処し、それでいて全体としてどうやって生産量や生産効率を落とすことなくいくかという考え方である。トヨタ生産方式は、必ずしも大量生産を否定するものではない。大量に売れるという前提があれば問題はない。否定するのは、売れるメドがないのに、単品大量生産を行うことである。量を多くつくれば安くなるというのはモノが余る時代にはもはや錯覚だと言っているのだ。世の中が多様化を望むなかで、単品大量生産にこだわっていては、売れ残りを生むだけに終わる。だから、売れ残りのないように多品種限量生産をして、なおかつ大量生産に負けない原価を抑えたコストの安いつくり方をしようというのがトヨタ生産方式の狙いである。